2008年06月21日

「卵の緒」瀬尾まいこ

第7回坊っちゃん文学大賞受賞。

主人公の育生は自分が捨て子だと思っている。
聞いてみても冗談にしてくれないし、母さんにへその緒を見せてといったら、ごそごそ出してきた箱の中には卵の殻が入っていた。
そんなばかな話があるのか?と思うが、なんともあっけらかんとしている母親の態度が気持ちが良い。こんな家庭環境だったらグレてしまいそうだけど、この母親だったらこの調子で良い子に育てるのだろうな。育生もとても良い子だからっていうのもあるけれど。
家族であるっていうことは、血のつながりとか関係ないのだ。

「誰よりもあなたが好き。それはそれはすごい勢いで、あなたを愛してるの。今までもこれからもずっと変わらずによ。ねぇ。他に何がいる?それで十分でしょ」

表題作のほかに「7's Blood」も収録。
こちらも凄い設定で、父親の愛人の子と一緒に住むところからはじまる。

新しい家族のカタチ。
とっても気持ちが良い読了感。
面白かったです。

卵の緒
卵の緒
  • 発売元: マガジンハウス
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2002/11
  • 売上ランキング: 25546
  • おすすめ度 4.5

★9/10
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posted by このみ。 at 23:00 | 東京 ☔ | Comment(1) | TrackBack(0) | 本を読んで| edit
この記事へのコメント
このみ。が受賞するの?
Posted by BlogPetのるーく at 2008年06月23日 08:33
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