2008年07月25日

「明日の記憶」荻原浩

2005年本屋大賞2位。
映画化されています。
「明日の記憶」公式サイト

知っているはずの言葉がとっさに出てこない。物忘れ、頭痛、不眠、目眩――告げられた病名は若年性アルツハイマー。どんなにメモでポケットを膨らませても確実に失われていく記憶。そして悲しくもほのかな光が見える感動の結末。
上質のユーモア感覚を持つ著者が、シリアスなテーマに挑んだ最高傑作。

荻原浩の本だから、こんなシリアスなテーマでもどこか笑わせられるのかと思っていたら、徹底して真面目な文章だったのに驚いたのが第一の感想だなんて、この本を絶賛している方には怒られるかもしれない。
そして、若年性アルツハイマーというテーマから思い出すのは、数年前に韓国映画で話題になった『私の頭の中の消しゴム』で、自然にそれと比較してしまいました。
更に、物事を忘れないようにメモをして、そのメモ用紙をポケットに一杯入れるところは「博士の愛した数式」のジャケットにぶら下げるメモなども思い出してしまいました。
まぁ、私も物忘れが激しいので、よくメモして持ち歩いているくらいなので、比べたり思い出したりするのもおかしいのかもしれませんが。

広告代理店の営業部長でバリバリ仕事をしている50歳の主人公は、物忘れの多さに辟易していたが、それが若年性アルツハイマーの初期だった・・・という状況で、自分にもありえるのではないかと思うと怖くなってきます。
日に日に病状が悪化していく様子は読んでいて辛いけれど、家族の支えがとても良いです。
ラストシーンは涙。切ないです。
一気に読んでしまいました。

明日の記憶
明日の記憶
  • 発売元: 光文社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2004/10/20
  • 売上ランキング: 96642
  • おすすめ度 4.5

★8/10
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posted by このみ。 at 22:55 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 本を読んで| edit
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