映画化されています。
「明日の記憶」公式サイト
知っているはずの言葉がとっさに出てこない。物忘れ、頭痛、不眠、目眩――告げられた病名は若年性アルツハイマー。どんなにメモでポケットを膨らませても確実に失われていく記憶。そして悲しくもほのかな光が見える感動の結末。
上質のユーモア感覚を持つ著者が、シリアスなテーマに挑んだ最高傑作。
荻原浩の本だから、こんなシリアスなテーマでもどこか笑わせられるのかと思っていたら、徹底して真面目な文章だったのに驚いたのが第一の感想だなんて、この本を絶賛している方には怒られるかもしれない。
そして、若年性アルツハイマーというテーマから思い出すのは、数年前に韓国映画で話題になった『私の頭の中の消しゴム』で、自然にそれと比較してしまいました。
更に、物事を忘れないようにメモをして、そのメモ用紙をポケットに一杯入れるところは「博士の愛した数式」のジャケットにぶら下げるメモなども思い出してしまいました。
まぁ、私も物忘れが激しいので、よくメモして持ち歩いているくらいなので、比べたり思い出したりするのもおかしいのかもしれませんが。
広告代理店の営業部長でバリバリ仕事をしている50歳の主人公は、物忘れの多さに辟易していたが、それが若年性アルツハイマーの初期だった・・・という状況で、自分にもありえるのではないかと思うと怖くなってきます。
日に日に病状が悪化していく様子は読んでいて辛いけれど、家族の支えがとても良いです。
ラストシーンは涙。切ないです。
一気に読んでしまいました。
- 明日の記憶
- 発売元: 光文社
- 価格: ¥ 1,575
- 発売日: 2004/10/20
- 売上ランキング: 96642
- おすすめ度
★8/10