この本を読み終えるには、かなりの時間がかかりました。
決して面白くないワケではありません。
寝る前に読み始めると、本の前半部分はあまりの幸せさに安心させられて、ついつい寝てしまいます。
後半部分は・・・なんでだろう(笑)
内容的には幸せ一杯の部分だけではないのですが、文章の雰囲気が暖かくて、ほんわか。
ということで、うーん・・・2週間はかかりました。
毎日ほんの少しずつ、読み進めていました。
夫の名は無辜歩(むこ・あゆむ)、妻の名は妻利愛子(つまり・あいこ)。お互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う若夫婦が、九州の片田舎にやってきたところから物語は始まる。背中に大きな鳥のタトゥーがある売れない小説家のムコは、周囲の生き物(犬、蜘蛛、百足、花、木など)の声が聞こえてしまう過剰なエネルギーに溢れた明るいツマをやさしく見守っていた。夏から始まった二人の話は、ゆっくりゆっくりとその年の冬まで進んでいき、「ある出来事」を機にムコがツマを残して東京へ向かう。それは、背中の大きな鳥に纏わるある出来事に導かれてのものだった。ひとり残されたツマは、幽霊に出会い、家のそばにある裏山のなかへと進んでいった。そこで彼女は、あるものに遭遇する。
あー、こんな夫婦になりたい。
大事なものなんて、ひとつしかない。
「ムコさん」「ツマさん」と名前を呼び合っているだけで、幸せなんだ。
登場人物も優しい。
そして、西加奈子の文章には動物の言葉が良く出てくるけれど、それがまた良い。
- きいろいゾウ
- 発売元: 小学館
- 価格: ¥ 1,575
- 発売日: 2006/02/28
- 売上ランキング: 198338
- おすすめ度
★9/10