2008年10月15日

「幽霊人命救助隊」高野和明

自ら命を絶ってしまい、浮かばれない霊となってしまった4人が、人名救助隊を結成する。
神様との約束は、天国行きと引替えに、49日間で100人の命を救うという事。

読みながら、浅田次郎の「椿山課長の七日間」を思い出しました。
自殺してしまった4人は、自殺しようとしている人たちを助けていく中で、自分の自殺を振り返る。
残してきた周りの人、死ななくても良かったという事実、自分の死んだ後の姿、それぞれの事情があるにせよ、自ら命を絶ってしまうという悲しい事に正面から向き合う。
自殺する理由は人それぞれだけれども、最終的には死ななくてもなんとかなる。
今の世の中のいくつもの問題点なども指摘していて、自殺だけではない問題提議もされている。

文章が読みやすくて、どんどん先に進めます。
そして自殺をしようと思ってしまううつ病などの精神病、自殺そのものについて、分かりやすく書いてあります。
最後にはホロリと泣かされてしまいました。
この世の中を生き抜くためには、図太さも必要なんだ。

幽霊人命救助隊 (文春文庫 た 65-1)
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★9/10


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posted by このみ。 at 21:52 | 東京 ☔ | Comment(0) | TrackBack(1) | 本を読んで| edit
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Excerpt: 夕方までは死なないでください。僕たちが必ず助けてあげます。 大学受験に失敗して首吊り自殺し幽霊となった裕一は、同じ立場の三人と共に、...
Weblog: 粋な提案
Tracked: 2010-10-13 13:47

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