調香師だった恋人・弘之が自らの命を絶った。「私」のために作った香水をプレゼントしてくれた次の日のこと。「私」の知らない弘之。すべてを知るために、プラハへ、死者をたずねる旅に出る。
自分の恋人があまりに突然、自ら命を絶ち、理由を探しているうちに自分の知らない彼ばかりが出てくる。
小川洋子の世界にどっぷりと浸かりました。
この人の文章は少し病的な感じも大事な特徴です。
数学も出てきて、「博士の愛した数式」を彷彿とさせます。
ただ、最後。
村上春樹の「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」を思い出すような内容で、これは勝手な私の都合ですが、読みながら「小川洋子も村上春樹を読んだのかなぁ・・・」とか考えてしまい、集中できませんでした(苦笑)
なにやってるんだ、私。
- 凍りついた香り
- 発売元: 幻冬舎
- 発売日: 1998/04
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- おすすめ度
★8/10