(「BOOK」データベースより)
「あたし殺されたの。もっと生きていたかったのに」。通り魔に襲われた十七歳の女子高生安藤麻衣子。美しく、聡明で、幸せそうに見えた彼女の内面に隠されていた心の闇から紡ぎ出される六つの物語。少女たちの危ういまでに繊細な心のふるえを温かな視線で描く、感動の連作ミステリ。
加納朋子さんのミステリーは、ミステリーなのに血生臭くないところが好きです。
なのにこの本は、女子高生が殺されるところから始まったので、とても驚きました。
連作なので、一つ一つの話が微妙に絡まっていくところが面白いです。
冒頭で殺される安藤麻衣子、その同級生の直子、その父親、謎解き役の養護教諭の神野先生などの登場人物の描写がとても好感が持てます。
各章とも、悲しい話の中から、ほんのちいさな希望が見えています。
目次
ガラスの麒麟 / 三月の兎 / ダックスフントの憂鬱
鏡の国のペンギン / 暗闇の鴉 / お終いのネメゲトサウルス
- ガラスの麒麟 (講談社文庫)
- 発売元: 講談社
- 価格: ¥ 620
- 発売日: 2000/06
- 売上ランキング: 236870
- おすすめ度
★8/10