私の好みからすると、どうも「このミス」は当たり外れがあります。
この本は内容がダークなのもありますが、ちょっとのめりこめませんでした。
元刑事・藤島秋弘のもとに、失踪した娘の加奈子を捜してほしいと、別れた妻から連絡があった。家族とよりを戻したいと願う藤島は一人、捜査に乗り出す。一方、三年前。中学生である瀬岡尚人は手酷いイジメにあっていた。自殺さえも考えていたところを藤島加奈子に救われる。彼は彼女に恋をし、以前、彼女がつきあっていた緒方のようになりたいと願うようになるが…。二つの物語が交錯し、探るほどに深くなる加奈子の謎、次第に浮き彫りになる藤島の心の闇。用意された驚愕の結末とは。
二つの話が交差しながら、娘を探す元刑事の父親がどんどん闇の世界へ入り込んでしまいます。
闇の世界がどれだけ「闇」なのか、というのが一番の印象で、読み終わりも暗い気持ちになってしまいます。
誰も救われず、暴行シーンも多く、どんどん深みにはまっていき、ドロドロです。
全選考委員が圧倒された暗き情念の衝撃作!!とありますが、内容は確かにダークで衝撃ですが、どうなんだろう・・・。
- 果てしなき渇き (宝島社文庫 577)
- 発売元: 宝島社
- 価格: ¥ 780
- 発売日: 2007/06
- 売上ランキング: 17247
- おすすめ度
★4/10