映画化もされました。
この話を脚本化したのを最後に野沢尚は他界。
小学6年生の奏子が修学旅行に行っている間に、父・母・弟二人の一家四人を惨殺される。
最後に顔をハンマーで潰されるという酷い方法。
これから自分にはとても悲惨な事が始まると予感した奏子は、心の中にバリアを張る。
「生き残ってごめんね」と思う奏子。
奏子の家族を惨殺した犯人の娘、未歩は「わたしも殺せばいいのよ」と思う。
この二人の心の葛藤や深いところに出来ている傷が、読んでいて痛い。
家族全員殺されるショックと、自分の父親が一家殺しの犯人というショック。
果たしてどちらの傷の方が深いのか、なんて分からない。
精神的におかしくなる時って自分で分かるのか、と小学6年生で考える事が読んでいて悲しくなる程。
ミステリー・サスペンスだという事だけれども、私には違うジャンルの様に思えたかも。
人間の心の中って・・・。
![]() | 深紅 野沢 尚 講談社 2003-12 売り上げランキング : 1,205 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
本★8/10
ずぅっと前に私も読みました。
あの時は、こういう悪意とか深い心の傷とか、そういういろんな感情を表現している野沢さんの心自体がとても暗い状態にあるのではないかと思ってちょっと怖くなりました。
TBさせて下さいね。
前半部分は、読んでいて胸が痛くなりますよね。
凄く辛い。
後半も違う痛さで、読んでいて怖くなりました。
TB有難うございます♪
こちらからもさせてください^^
私には、野沢作品ではこれが一番です。映画は・・・でしたが・・・。
中学時代のトロンボーン以外に楽器と縁のない私ですが、ほんわかと読ませていただいています。
時々覗かせていただきます。
はじめまして!
コメント&TB有難うございます♪
この本、面白かったですね。
色々考えさせられました。
映画はイマイチですか(汗
じゃ、観なくても良いか( ´艸`)
これからも宜しくお願いします!
正直なところ、原作を評価している方は、映画は観なくても良いと思います(私見ですけど)。
例えば、ヒロインがスニーカーのつま先を“トントン”と床に打つ行為。
映画で写すと単なる記号になっちゃうんです。
小説では深く掘って表現しているいろんなものが、万事とても表面的になってしまって、ちょっと残念でした。
もし、原作に匹敵する演出ができるとしたら、野沢氏本人だったかもしれないですね。
小説を映像化するのは、本当に難しいんですね。
文章からのイメージは十人十色。
監督と演出と自分が同じ様に思っていることのほうが少ないのかな。
一つの動作でも意味深な部分って大事にして欲しいですよね。
やっぱり本の作者の意図が正確に表現できるのは作者本人だけなのかもですね。