2006年05月31日

「だれかのいとしいひと」角田光代

恋愛話ばかりではないけれど、男女間のふとしたヒトコマの短編集。
角田光代の文章は凄く読みやすくて、気が付くとどんどん読み進めていってしまいます。
途中で「もうこんなに読んでしまったのか、勿体無いなー」という感じになるほど。

いくつかの短編の中でも「誕生日休暇」が一番良かったです。
休暇だけど出社するつもりだったのに、あれよあれよという間に海外に一人旅をすることになってしまう話。
小さな町で何も予定を立てないで誕生日を過ごすつもりだったのに、あまりにする事が無くて我慢できなくなったときに、一人の日本人と出会う。
何のためにこの旅があったのか。
ちゃんと理由があったんだ。

どの話も読み終わって、心がほんわかとなる。
「普通の人の話」なのに、普通では無いようにも思える書き方が上手いなぁ。

収録されている作品
転校生の会
ジミ、ひまわり、夏のギャング
バーベキュー日和(夏でもなく、秋でもなく)
だれかのいとしいひと
誕生日休暇
花畑
完璧なキス
海と凧

だれかのいとしいひとだれかのいとしいひと
角田 光代

文藝春秋 2004-05
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本★9/10


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posted by このみ。 at 02:06 | 東京 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本を読んで| edit
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