2006年07月01日

「キッドナップ・ツアー」角田光代

小学5年生の夏休み初日、ハルはお父さんにユウカイされる。
別れた妻への要求を突きつつ、ユウカイ犯と人質は冒険とも言える逃亡生活に入る。

結構情け無いお父さんなのだが、頑張ってハルに色んな事を教えようとしているのが、ちょっと可愛い。

「子供は親を選べない」というハルに
「ろくでもない大人になっても誰のせいでもなく、自分のせい」だと言う父親。

解説で重松清が、口に出した言葉と口に出せない言葉を書いている。
大体、実生活においては口に出さない言葉は、他人には伝わる事は少ないのだけれども
この本では(というか、全般的に本だったら)口に出さなくても文章になっているので、読み手には伝わる。
当たり前といえば当たり前だけれども、だからこそ誤解が生まれたり、相手の思うことを想像したりするのね。


キッドナップ・ツアー
キッドナップ・ツアー
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 420
  • 発売日: 2003/06
  • 売上ランキング: 31593
  • おすすめ度 4

本★6/10


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posted by このみ。 at 02:10 | 東京 🌁 | Comment(2) | TrackBack(2) | 本を読んで| edit
この記事へのコメント
このみ。さん、こんにちは。
私も読みました〜。
年頃の娘とお父さん、微妙な距離感ですよね。
でも、あのお話のような極限状態では奇跡が起きてもおかしくない、って思いました。

最近、角田さんの『対岸の彼女』を読み終わりました。
また感想を近いうちにアップする予定です。
Posted by 由松 at 2006年07月03日 16:30
>由松さん
TB有難うございます♪
微妙な距離感が面白かったですね。
ハルは勿論可愛いけど、お父さんも憎めなくて(笑)
「対岸の彼女」読みたいなー。
由松さんの感想、楽しみにしています!
Posted by このみ。 at 2006年07月04日 02:10
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Weblog: Book Review’S ??本は成長の糧??
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