2006年11月03日

「海猫」谷村志穂

第十回島清恋愛文学賞受賞。
女三代の愛を描く大河小説で映画化もされている。

読み終わってしばらく時間が経ちますが、まだ余韻から醒めません。

海猫のような目をした薫は、函館から昆布漁を営む南茅部へ嫁ぐ。
夫の邦一、その弟の広次、薫の母のタミ、弟の孝志、薫の子供の美輝と美哉、
それぞれの人生が書かれている。
誰が見ても美しい薫の強さと弱さが、周りの人々に大きな影響を与えてしまう。

凄く色っぽい小説だった。
薫が美しく、その子供の美輝と美哉も美しい子に生まれ、いかに愛に生きるかという描写がとにかく色っぽい。
一人への愛を貫くという姿勢が、気が付かないうちに親から子へ引き継がれている。
なかなか読み進めないなと思っていたのは、文章が重いからだった。
重いというよりも、しっかりと詰まっている話という方が良いかも。
劇的なシーンが沢山あり、話の展開も早く、知らないうちに没頭していました。
北海道の海、海猫が鳴いている姿、読んでいるだけでその場に居る様でした。

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本★8/10


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posted by このみ。 at 00:11 | 東京 ☔ | Comment(3) | TrackBack(0) | 本を読んで| edit
この記事へのコメント
原作も映画も未読・未見です。
薫=伊東美咲、邦一=佐藤浩市、孝志=仲村トオル というキャスティングは、悪くないセンスだと思ってるのですが、まだ確かめてません。

映画の方はご覧になりましたか?
Posted by kaoru1107 at 2006年11月03日 03:57
映画を観たんだけど ちょっとガッカリしたんだ。
とにかく夫が勝手で嫌なヤツだった。
後で聞いたら本では細かく描写されているって聞いたの。
それから本を読みたいと思っていたのに忘れていたわ。
思い出させてくれてありがとう(笑)
Posted by ゆっき。 at 2006年11月03日 10:26
>kaoru1107さん
映画は見ていないのですが、ポスターなどのコマーシャルは覚えています。
キャスティングは良さそうな感じですね。
凄く美人の薫が伊東美咲なんてバッチリ。
広次は誰なんだろう。と思って調べてみたら
中村トオルが広次みたいですね。
考志は深水元基だそうです。
あぁ、公式ページ見たら映画も見たくなっちゃいました(笑)

>ゆっき。さん
コメントの件、お手数かけちゃってごめんなさい。
ゆっき。さんは映画を観たのかー。
夫は原作でもある部分はヒドイ人だけど、その後に少し救われる感じなの。
佐藤浩市だったら…かなりヒドイ夫を演じてそう(笑)
話が大きすぎるから映画では全部描写出来ないんだろうなぁ。
原作は薫が凄く色っぽいんだけど、伊東美咲は色っぽかった?(笑)
あぁ、やっぱり映画も観たくなっちゃったな♪
Posted by このみ。 at 2006年11月04日 00:32
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