2006年12月30日

「となり町戦争」三崎亜記

第17回小説すばる新人賞受賞。

話の内容は題名そのまま。
ただ住んでいるだけで別に愛着のあるわけでも無い町。
となり町との戦争のお知らせが届いたが、全く実感が無いし、誰かが戦争をしている様子も見えない。
でも、確実に戦争は始まっているし、被害も出ている。

凄くシュールな雰囲気です。
実際に戦争を体験していないので分かったようには書けませんが、戦争が起こるときってこんな感じなのかもしれません。
政府で決められたことを知らされて、知らないうちに巻き込まれている。
知らないうちに生活に入り込み、知らないうちに参加し、手を貸している。
精神的にも自分の意思とは違う何かに攻撃されて、「普通」「常識」が変化してくる。

こんな風に戦争をテーマに書いている本は初めて読みました。
ただ「戦争」というイメージはそのまま受け取ってはいけないけれど。

となり町戦争
となり町戦争
  • 発売元: 集英社
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2004/12
  • 売上ランキング: 37633
  • おすすめ度 3.0

本★8/10


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posted by このみ。 at 21:55 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(1) | 本を読んで| edit
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三崎亜記【となり町戦争】
Excerpt: タイトルは「戦争」なのに、戦闘シーンはひとつもなし。 でも怖い。 戦争そのものの悲惨さ・恐ろしさというより、いかにも「お役所」的な発想の冷たさや、それに対して住民が何も言えないことにゾッと..
Weblog: ぱんどら日記
Tracked: 2007-01-11 15:54

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