始まりの予感だったり、最中だったり、終わりの予感だったり、終わった後だったり。
いずれも10〜20ページくらいの短編。
こういう文章を書ける才能は、そんなに沢山の人は持ち合わせていないと思う。
独特な言い回し。
文章を、日本語を、一文字一文字を、すごく大事に扱っていると思う。
表現の仕方が、読めば読むほど味わいが出てくる。
食べ物の描写が頻繁に出てくる。
どれもすごく短い描写なのに、どれもがとても美味しそう。
食べ物が美味しそうに書ける作家は、好きです。
「性交」も川上弘美にかかると、いやらしい感じが全くしない。
日常生活の一コマとして、恋愛のワンシーンとして、書かれている。
キレイ過ぎでもなく、いやらしくもなく。
目次
いまだ覚めず / どうにもこうにも / 春の虫 / 夜の子供 / 天上大風
冬一日 / ぽたん / 川 / 冷たいのがすき / ばか / 運命の恋人 / おめでとう
- おめでとう
- 発売元: 新潮社
- 価格: ¥ 420
- 発売日: 2003/06
- 売上ランキング: 117167
- おすすめ度
★8/10