2007年01月23日

「おめでとう」川上弘美

12の恋の話。
始まりの予感だったり、最中だったり、終わりの予感だったり、終わった後だったり。
いずれも10〜20ページくらいの短編。

こういう文章を書ける才能は、そんなに沢山の人は持ち合わせていないと思う。
独特な言い回し。
文章を、日本語を、一文字一文字を、すごく大事に扱っていると思う。
表現の仕方が、読めば読むほど味わいが出てくる。

食べ物の描写が頻繁に出てくる。
どれもすごく短い描写なのに、どれもがとても美味しそう。
食べ物が美味しそうに書ける作家は、好きです。
「性交」も川上弘美にかかると、いやらしい感じが全くしない。
日常生活の一コマとして、恋愛のワンシーンとして、書かれている。
キレイ過ぎでもなく、いやらしくもなく。

目次
いまだ覚めず / どうにもこうにも / 春の虫 / 夜の子供 / 天上大風
冬一日 / ぽたん / 川 / 冷たいのがすき / ばか / 運命の恋人 / おめでとう

おめでとう
おめでとう
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 420
  • 発売日: 2003/06
  • 売上ランキング: 117167
  • おすすめ度 4.5

★8/10


▲TOPへ
posted by このみ。 at 15:48 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 本を読んで| edit
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

▲TOPへ