私、弟のタカシ、弟の友人の恭一、同級生のサダカくん。
タカシは彼女にジャムを作り、恭一は魂の前世を信じ、サダカくんは5日ごとにデートをする。
みんなどこか普通ではない。
正常と異常の境目があるとしたら、自分では気がつかないうちに踏み入れてしまうのは、こういう感じなのだろうか。
どうも普通ではない考え方や行動が、淡々と、日常の中に同居している。
角田光代の初期作で、彼女の特徴の一つである、意味のなさそうな細かい描写がいくつも続くなか、自然におかしな事も含まれている文章が、どんどん先を読ませます。
そんなこともあるのかな、という感じに共感してしまい、でもこんなのおかしいよな、とも思ってしまう。
今の部分って普通じゃないよね?と誰かに確かめたくなるような。
表題作のほかに「もう一つの扉」「ギャングの夜」も収録。
- まどろむ夜のUFO (講談社文庫)
- 発売元: 講談社
- 価格: ¥ 580
- 発売日: 2004/01
- 売上ランキング: 370842
- おすすめ度
★6/10